ぜひウェーバーの協奏曲を堪能してください。
ブラームスはレコード・アカデミー賞を受賞した評価の高い演奏だが、むしろ注目したいのはカップリングのウェーバー。 これはLP時代にシューマンのピアノ協奏曲のB面に収録されていたものだが、たいへんな佳曲である。そんな録音がこのような企画であらためて取り上げられるのはウレシイ限りだ。 ウェーバーはピアノ協奏曲を3曲作曲しているが、そのなかで、この「コンツェツトシュトゥック」ともよばれる小協奏曲がもっとも美しい作品だ。 曲は4つの部分からなっているが、切れ目無く演奏される。 この曲は協奏曲というジャンルでは珍しく標題性を持っており、それによると、第1部は騎士を戦場に送り出した姫君の嘆き、第2部は姫君がさいなまされる恐ろしい妄想、第3部は騎士達の帰還、第4部は姫君の喜び、となっています。 ブレンデルはやや遅めのテンポでニュアンスに富む表現を心がけ、やや暗い影をもつこの曲の内面性をたくみに演出しています。 一方で、つねにベースにはドイツ音楽の本流に根ざした卓越した構成感があり、この魅力的な作品に、さらなる洗練を与えている。 これが森の響きというものだろうか。。。 最近ではハイペリオンからデミジェンコの名演も加えられており、ウェーバーのこの秘作も存在感を増してきたようだ。
|